カテゴリー「@日本映画」の65件の記事

2008年3月14日 (金曜日)

【映画評】グミ・チョコレート・パイン

好きだった女の子の自殺に翻弄される大槻ケンヂ原作の地味に笑えるサブカル青春映画。

【満足度:★★★★】(鑑賞日:2008/01/12)

 会社をリストラされた大橋賢三(大森南朋)はしばらく帰っていなかった実家に戻った。そこで彼は自分宛に届いていた手紙の束の中から懐かしい名前を見つける。高校時代に好きだった山口美甘子(黒川芽衣)からだ。その手紙にはたった一行、「あなたのせいなのだから」と書かれていた。
 憤りを隠せない賢三は旧友のカワボン(マギー)と連絡を取るが、再会した彼から聞かされたのは予想だにしない事実だった。山口美甘子は死んだ、しかも自殺でと…。

 その後映画は高校時代の彼らと現代とを交互に描いていく。
 ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督、原作は大槻ケンヂ。

 ゆるい笑いをちりばめた“うずき”の青春映画だ。ぐさぐさ刺さってくるわけじゃないんだけれど、昔の傷口がうずくような、そんな痛み。

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2008年3月10日 (月曜日)

【映画評】デスノート the Last name

デスノートを巡る夜神月とLの戦いがついに決着。

【満足度:★★★】(鑑賞日:2006/11/05)

 原作を未見なので原作との違いには驚きようがない。
 ただ、前編で感じたダイジェスト版的な未消化感はほとんどなかった。上手に完結させているんだろうとは思う。

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2008年3月 5日 (水曜日)

【映画評】ちーちゃんは悠久の向こう

高校に伝わる七不思議の謎を追う青春恋愛ファンタジー。

【満足度:★】(鑑賞日:2008/01/19)

 ある春、ちーちゃん(仲里依紗)と幼なじみのモンちゃん(林遣都)は揃って同じ高校に進学した。
 オカルト好きのちーちゃんは嫌がるモンちゃんを巻き込んで、その高校に伝わる“すべてを解き明かした者には願いが叶う”という七不思議の謎を探るのだが…。

 公開初日に舞台挨拶付きで観賞。
 仲里依紗主演に奥華子の主題歌という『時をかける少女』コンボに釣られて観てしまったのだが…。

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【映画評】チーム・バチスタの栄光

竹内結子と阿部寛が連続する手術中の死の謎を追う医療サスペンス。

【満足度:★★★☆】(鑑賞日:2008/02/19)

 手術中の連続死は成功率相応の単純な失敗なのか、それとも故意の連続殺人なのか、という、医療現場を舞台とした推理サスペンス。

 殺人の可能性を疑われる現場が手術室内という題材に惹かれて観たが、あまりサスペンス的な緊張感のないゆるい作品だった。まあ、最近キャラができあがりすぎてマンネリ気味の竹内結子と阿部寛が主役という時点で予想できたことだが、この題材はもっと硬派な本格サスペンスとして楽しみたかった。

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2008年3月 4日 (火曜日)

【映画評】ガチ☆ボーイ

一晩寝ると昨日の記憶を失う青年のガチンコな生き様に涙するスポ魂青春映画の傑作。

【満足度:★★★★★】(鑑賞日:2008/03/01)

 廃部の危機におかれた大学のプロレス研究会に入部した三年生の五十嵐良一(佐藤隆太)。
 先輩たちの教えをきっちりメモにとり、ことあるごとにポラロイドカメラで皆の写真を撮るまじめな青年だったが、実は彼、大学在学中に司法試験も合格するんではと噂されるほどの天才だった。
 そんな五十嵐にしては学生プロレスで重要な“段取り”をいつまでたっても覚えられなかったのだが、やがて“マリリン仮面”というリングネームを与えられ、ついにデビュー戦の日を迎える。が、先輩に負ける予定だったこの試合であろうことか勝ってしまう五十嵐。しかし観客には大ウケで、彼は人気レスラーの道を歩み始める。
 だが五十嵐にはもっと重大な秘密があった。彼は昨年自転車で事故に逢って以来、新しいことが覚えられない、一晩寝ると前日のことをすべて忘れる「高次脳機能障害」だったのだ…。

 ありがちであざとくもある設定。とりたてて意外性のない、結局何も解決しない結末。にもかかわらず心揺さぶられずにおれないクライマックスのガチンコ勝負。
 ありきたりな言い方だが、笑って泣ける痛快な青春映画だ。二時間という上映時間がこの手の作品にしてはちと長いかもと危惧したが、まったくの杞憂だった。
 前半でさりげなく張られた伏線ひとつひとつが見事に回収されていく後半は涙腺が決壊しっぱなしで、嗚咽しそうなほど泣けたのは何年ぶりか。

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2008年2月27日 (水曜日)

【映画評】東京少女

携帯電話がとりもつ平成の少女と明治の青年の時空を超えた青春恋愛ファンタジー。

【満足度:★★★☆】(鑑賞日:2008/02/26)

 SF小説家を目指す女子高校生・未歩(夏帆)は母・妙子(秋本奈緒美)の再婚話を認められず、赤坂のホテルのレストランでの再婚相手・塩見(近藤芳正)との会食の席を逃げ出す。
 その途中、階段で突然の地震に逢った未歩は持っていた携帯電話を落とし、紛失してしまう。
 実はその携帯電話は時空を超え、明治時代の小説家志望の青年・宮田時次郎(佐野和真)のもとへ渡っていたのだが…。

 携帯電話を通じてのみ語り合うことができる100年の時を超えた恋愛青春映画。
 『天然コケッコー』での好演が記憶に新しい夏帆と、若手注目株の佐野和真が主演。
 監督は『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』でおじさん連中をも熱狂させた小中和哉監督。

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2008年1月11日 (金曜日)

【映画評】フラガール

常磐ハワイアンセンター誕生にいたる実話を映画化した感動ドラマ。

【満足度:★★★★☆】(鑑賞日:2006/10/02)

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2008年1月 9日 (水曜日)

【映画評】ストロベリーショートケイクス

個性的な4人の女優が織りなす大人の女性の恋模様。

【満足度:★★★★★】(鑑賞日:2006/10/01)

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2007年11月13日 (火曜日)

【映画評】オトシモノ

沢尻エリカ主演でオトシモノを巡って繰り広げられるホラー映画。

【満足度:★★☆】(鑑賞日:2006/09/30)

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【映画評】スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ

松浦亜弥主演でスケバン刑事が復活!

【満足度:★★★】(鑑賞日:2006/09/30)

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【映画評】LOFT ロフト

ミイラを巡るどこか可笑しいラブロマンスホラー。

【満足度:★★★☆】(鑑賞日:2006/09/10)

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2007年11月12日 (月曜日)

【映画評】ラフ ROUGH

長澤まさみ、速水もこみち主演で描く水泳部員たちを巡る青春映画。

【満足度:★】(鑑賞日:2006/09/04)

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2007年11月 9日 (金曜日)

【映画評】DEATH NOTE デスノート 前編

名前を書けばその人間が死ぬという“デスノート”を巡る天才vs.天才の頭脳戦。

【満足度:★★】(鑑賞日:2006/09/02)

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【映画評】花田少年史 幽霊と秘密のトンネル

ALWAYS 三丁目の夕日』の須賀健太少年が幽霊相手に大活躍するほのぼのファミリー映画。

【満足度:★★★☆】(鑑賞日:2006/09/02)

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2007年11月 8日 (木曜日)

【映画評】ゲド戦記

名匠宮崎駿監督の息子・宮崎吾朗が初監督に挑む世界的に有名な名作ファンタジー小説のアニメ化。

【満足度:★☆】(鑑賞日:2006/08/26)

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【映画評】日本沈没

日本列島が刻々と海中に沈んでいく悲劇を描いた大ヒットスペクタクル巨編のリメイク。

【満足度:☆】(鑑賞日:2006/08/09)

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2006年12月 3日 (日曜日)

【映画評】暗いところで待ち合わせ

盲目の女性と殺人事件の容疑者との奇妙な共同生活を描いた心温まるサスペンス。

【満足度:★★★★☆】(鑑賞日:2006年12月1日)

 盲目の女性・ミチル(田中麗奈)は優しい父親(岸辺一徳)と親子二人暮らし。二人の住む家の窓からは小さな駅のホームが見えた。
 ホームには、毎日のようにミチルの姿を見つめる青年・アキヒロ(チェン・ボーリン)の姿があった。
 ある日、ミチルの父親は病気で急逝。ミチルはこの家に一人で暮らすことになる。
 それからまたある日、アキヒロが彼女に気づかれないように、この家に忍び込む。彼は目の前の駅で起こった殺人事件の容疑者として追われていたのだ。
 目の見えないミチルは、息を潜めるアキヒロの存在に気づかぬまま、二人の奇妙な共同生活が始まる…。

 乙一のベストセラー小説を映画化した心温まるサスペンス映画。

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2006年9月27日 (水曜日)

【映画評】ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟

新旧ウルトラマンの競演が大興奮のウルトラマンシリーズ誕生40周年記念作品。

【満足度:★★★★】(鑑賞日:2006年9月26日)

 さかのぼること20年前の月面、ウルトラマン(相馬絢也)、ウルトラマセブン(渡辺勝彦)、ウルトラマンジャック(『帰ってきたウルトラマン』、梶本明志)、ウルトラマンエース(矢部敬三)のウルトラ兄弟は、地球を狙うヤプールの怨念から産まれた究極超獣Uキラーザウルスと闘っていた。激しい死闘の末、ウルトラ兄弟は最後の力を振り絞ってUキラーザウルスを神戸沖の海底に封印する。
 それから20年を経て現代、CREW GUYSのヒビノ・ミライ隊員(五十嵐隼士)は、神戸の異変を予見して、神戸へと向かっていた。彼こそが今の地球を守る“ルーキー”、ウルトラマンメビウス(長谷川恵司)だ。
 実は神戸では、変身能力を失ったウルトラ兄弟がそれぞれ人間の姿のハヤタ(黒部進)、モロボシ・ダン(森次晃嗣)、郷秀樹(団次朗)、北斗星司(高峰圭二)として一見平和に暮らしていたのだが…。

 “ウルトラマンシリーズ誕生40周年記念作品”と銘打たれて公開されたウルトラマンメビウス劇場版。
 三十台後半で子供もいない筆者は、さすがに『ウルトラマンメビウス』のテレビシリーズは観ていない。というか、ウルトラマンシリーズ自体、テレビ版、劇場版問わず、もう二十年以上観ていなかった。
 そんな筆者がこの映画のために劇場に足を運んだのは、予告編で観た元祖昭和シリーズのオリジナルキャストの登場シーンに心動かされたにほかならない。
 結論から言えば、筆者と同じように子供の頃に“ウルトラマンごっこ”をして遊んだ経験があるような人なら、現在子供がいる、いないに拘わらず、とにかく観るべし。子供と一緒ならなお良し。
 現行のウルトラマンメビウスのことを知らなくても大丈夫。全世代共通のウルトラマンマインドですべて補える。
 記念作品との名に偽りなしの、大人も子供も楽しめるウルトラマン祭りと呼ぶにふさわしい力作です。

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2006年9月25日 (月曜日)

【映画評】バックダンサーズ!

ダンスに夢を託す若者たちを追いかけた無邪気な青春ダンスムービー。

【満足度:★★★★】(鑑賞日:2006年9月23日)

 時は2010年。とある空き地でダンスに励む若者たち。その若者たちの中で語りぐさとなっている伝説の女性ダンスグループがあった。その名も“バックダンサーズ”。この物語はその彼女らのサクセスストーリー。
 そして2002年、後にバックダンサーズのメンバーとなる女子高生のミウ(平山あや)とよしか(hiro)は、18歳未満入場おことわりのクラブでの夜遊び中に警察に補導され、高校を退学させられる。行き場を失った二人は、同じくクラブを閉め出されたジュリ(長谷部優)に誘われるまま、例の空き地、通称“ムーンダンスクラブ”で踊り始めるのだった…。

 監督はテレビ出身の永山耕三。『東京ラブストーリー』に代表される90年代トレンディードラマブームを支えた一人。本作では肝となる音楽プロデューサーも兼任。
 バックダンサーズの面々に若者に人気の平山あや、hiro、ソニン、サエコの女性アイドル四人。全編通して華麗なダンスを披露してくれる。

 ダンスシーンの迫力を除いて、内容ははっきりいって薄い。言っちゃなんだが、「これだからテレビ出身監督は」と評したいくらい軽薄。
 でも、でもね、でも憎めない、無邪気な快作なんだな、これが。

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2006年9月16日 (土曜日)

【映画評】時をかける少女

何度も映像化された名作をアニメーション作品として現代的に焼き直して生まれた青春映画の金字塔。

【満足度:★★★★★】(鑑賞日:2006年8月13日)

 紺野真琴(声/仲里依紗)は、ちょっとおっちょこちょいだけども脳天気な高校二年生の女の子。放課後には親友の間宮千昭(声/石田卓也)、津田功介(声/板倉光隆)とともに野球遊びに興じる毎日。
 夏休みが近づいてきたある日、真琴はあることをきっかけにタイムリープ能力(時間跳躍能力)を身に付ける。食べ損ねたプリンを食べに戻ったり、小テストでいい点を取ったりと、くだらないことのためにタイムリープして面白がっていた真琴だが…。

 監督はアニメ業界では知る人ぞ知る細田守。
 原作は筒井康隆の同名SF小説。すでに幾度も映像化されているが、今回の再映画化は、初のアニメーション。舞台を現代の東京に移し、主役の少女も原作の芳山和子から紺野真琴に世代交代させてのオリジナルストーリー。
 昭和44年(1969年)生まれの筆者にとって『時をかける少女』といえば、時のアイドル・原田知世が尾道を舞台に時をかけた大林宣彦監督による映画版『時をかける少女』(1983年)をまず思い浮かべるが、昭和42年(1967年)生まれの細田監督も大林版の洗礼を受けたのはまず間違いないだろう。

 いやあ、凄い
 最初『時をかける少女』が再映画化されると知ったとき、正直「なんで今さら」と思った。しかし今にして思えば、すでに何度も映像化され、古典と呼んでも差し支えないこの題材に挑んだ細田監督には、再映画化、アニメーション化への絶対的な自信、勝算があったのではないか。よく練られた脚本と、青春の躍動感に溢れ、それでいて情緒豊かな演出で観客を爽やかな感動へいざなう珠玉の名作、まさに傑作。
 こんな素敵な映画に出会えた喜びをどう表現していいのやら。

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2005年11月27日 (日曜日)

【映画評】大停電の夜に

クリスマス・イヴの夜、大停電に見舞われた東京の片隅で繰り広げられる群像劇。

【満足度:★★★】(鑑賞日:2005年11月24日)

 クリスマス・イヴの夜更け、東京の片隅のとある裏路地。今夜限りで店を畳む木戸晋一(豊川悦司)のジャズ・バーで、ビル・エヴァンスの名盤『ワルツ・フォー・デビー/Waltz For Debby』が流れ始める。
 華やかなイルミネーションで彩られたこの大都会は、空から降ってきた“それ”により、関東全域を巻き込む大停電に。
 神から与えられたとても素敵な一夜が今始まる…。

 『東京タワー』が記憶に新しい源孝志監督の贈る、美しい映像と心温まるエピソードで彩られたちょっと小粋な群像ストーリー。

 結論から言えば、ハッタリの効いた壮大な設定は実に映画的で好きなのだが、個々のエピソードが小粒過ぎて物足りない。多過ぎる登場人物とエピソードをもう少し整理すべきではなかったのか。
 それぞれのエピソードは微妙に絡み合って、どこかを切ればどこかが成立せずという、その点だけ見ればよく練られた脚本なのだが、その実、蛇足が蛇足を呼んで収拾がつかなくなってしまったのじゃなかろうかという気もしてしまうのだ。

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2005年11月14日 (月曜日)

【映画評】カーテンコール

昭和の映画黄金期に客席を沸かせた幕間(まくあい)芸人の半生を追う旅を通して描かれる家族の絆。

【満足度:★★★★★】(鑑賞日:2005年11月12日)

 東京の出版社の契約記者・橋本香織(伊藤歩)は、やっとつかんだスクープがあだとなり、実家のある下関に近い福岡のタウン誌に異動させられてしまう。
 ある日、その編集部に一通の葉書が届く。それは昭和30年代の映画の黄金期から40年代中ごろにかけて、下関のある映画館で映画と映画の合間に素朴な芸で客席を喜ばせていた幕間芸人を探してほしいというもの。これに興味を持った香織はさっそく下関に赴き、その映画館「みなと劇場」で取材を始めるのだが…。

 『チルソクの夏』、『半落ち』の佐々部清監督が生まれ故郷・下関を舞台に日本版『ニュー・シネマ・パラダイス』を目指して思い入れたっぷりに挑んだ人間ドラマ。
 一本筋の通った物語に添えられたさりげないエピソードに幾度も涙を誘われ、何の飾りっ気もないストレートなラストには感動で涙が止まらない、そんな良心に満ちた秀作だ。

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2005年11月 9日 (水曜日)

【映画評】ALWAYS 三丁目の夕日

最新VFX技術で再現された昭和33年の東京下町で繰り広げられる人情物語。

【満足度:★★★★☆】(鑑賞日:2005年11月7日)

 時は昭和33年、東京タワーがまさに建設中の大都会・東京。その東京タワーを間近に見る下町に夕日町三丁目はあった。その町では今日も子供たちの元気な声が響いている。
 そんな春のある日、星野六子(堀北真希)が集団就職で青森から上京してくる。上野駅で出迎えたのは就職先の鈴木オート社長・鈴木則文(堤真一)。社長自らの出迎えに歓喜する六子だったが…。

 西岸良平原作の人気コミックを、『ジュブナイル』、『リターナー』の山崎貴監督が実写映画化。
 これまでVFXをふんだんに使ったSFファンタジーで観客を魅了してきた山崎監督だが、今作ではその技術を駆使して昭和33年の東京を忠実に再現する一方、人情味あふれる演出で新境地を開いた快作だ。

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2005年7月 2日 (土曜日)

【映画評】樹の海 Jyukai

自殺の名所として名高い青木ヶ原樹海を舞台に、真っ向から生と死について描いた佳作。

【満足度:★★★★☆】(鑑賞日:2005年6月30日)

 epsode1/公金横領に手を染め、挙句の果てに組織に“殺され”て、樹海に捨てられた男・朝倉正彦(萩原聖人)は、樹海をさまよううち、自殺しようとここに来た中年男・田中哲治(田村泰二郎)と遭遇する。
 epsode2/悪徳金融屋のタツヤ(池内博之)は、夜逃げした顧客・北村今日子(小嶺麗奈)からの電話に導かれ、樹海に足を踏み入れる。
 epsode3/探偵・三枝清(塩見三省)から呼び出された平凡なサラリーマン・山田敏男(津田寛治)は、新橋の酒場で一枚の写真を見せられる。その写真には、山田の横に若い女性(小山田サユリ)が微笑んで写っていた。山田には見覚えがないその女性・横山真佐子は、樹海で自殺したのだという。
 epsode4/駅の売店で働いていた手島映子(井川遥)は、樹海で一本のネクタイを木の枝に結んで首を吊ろうとするが…。

 微妙に絡み合いながら四つのエピソードが語られるオムニバス作品。
 常に薄暗い青木ヶ原樹海を舞台としていろいろな形で自殺を描く。“負の群像劇”ともいうべきエピソードの中から、ほのかに浮かび上がってくる生への賛歌が感動的な力作。
 監督はこれがデビュー作となる瀧本智行監督。脚本はプロデューサーも兼任する青島武と瀧本監督との共同執筆。
 断っておくと、筆者もこの作品の製作に関わってます。だからといって批評はマイペースのいつも通り。ちゃんとお金払って観てきましたし。(笑)

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2005年6月10日 (金曜日)

【映画評】ビートキッズ

高校生たちの、音楽を通してぶつかり合う友情、弾ける青春。

【満足度:★☆】(鑑賞日:2005年6月4日)

 両親(豊川悦司、余貴美子)とともに故郷・岸和田から大阪市内の高校に転校してきたエージ(森口貴人)は、岸和田だんじり祭りのリズムを口ずさむのが口癖。
 そんなエージはある日の登校途中、同級生の女子三人組、タカタカ(辰巳奈都子)、マコマコ(松田まどか)、リンリン(前中潤子)からブラスバンド部に入らないかと勧誘を受ける。部長のナナオ(相武紗季)がエージの才能を見初めているらしい。
 最初は相手にしていなかったエージだったが、やはり気になって、放課後の音楽室を訪れる。が、そこに居たのは…。

 前半はブラスバンド部でマーチング・コンテストを目指し、後半は四人組のバンド「ビートキッズ」が文化祭の演奏を成功させようと頑張る、実質二部構成の音楽青春映画。

 最初に断っておくと、筆者はこの映画の製作に関ってました。ゆえに評価も多少は甘くなってしまう。
 しかし、それでもこの作品は映画として失敗作と言わざるをえない。

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2005年6月 7日 (火曜日)

【映画評】電車男

ヲタク青年の恋をネット掲示板の“名無しさん”たちが応援するピュア・ラブストーリー。

【満足度:★★★☆】(鑑賞日:2005年6月5日)

 オドオドしてまるでパッとしないアキバ系ヲタクの青年(山田孝之)はある日電車の中で、暴れるおじさん(大杉漣)から奇麗な女性(中谷美紀)を助けた。
 この女性に恋してしまったヲタク青年は、その夜、自称“電車男”を名乗ってネット上の匿名掲示板に相談を書き込む。すると瞬く間に多くの匿名の名無しさんたちから、この恋を成就させるための助言が投稿されてきた。
 名無しさんたちの励ましに支えられ、電車男は彼女にふさわしい自分に変えていこうと頑張り、やがて“エルメス”と名付けられたその女性との関係は、順調な展開を見せはじめるのだが…。

 有名なネット掲示板「2ちゃんねる」(http://www.2ch.net/)上で繰り広げられた匿名の住人たちのやりとりをまとめて出版した書籍を原作とするラブストーリー。
 掲示板上でのやりとりだけに関して言えば紛れもない実話なので、そういった観点で解説されることが多いが、映画的に考えて、王道をゆきながらも現代的なとてもよくできた恋愛映画

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2005年2月12日 (土曜日)

【映画評】1リットルの涙

脊髄小脳変性症という難病に襲われた少女の前向きな人生を綴った感動の実話。

【満足度:★★★★】(鑑賞日:2005年2月11日)

 中学生3年生の木藤亜也(大西麻恵)は通学途中にこけて顎にケガをした。
 それをきっかけに亜也に精密検査を受けさせる母・潮香(かとうかずこ)。
 主治医の山本医師(鳥居かほり)が潮香に告げた検査の結果は絶望的なものだった。
 亜也は「反射的に体のバランスをとり、素早いなめらかな運動に必要な小脳・脳幹・脊髄の神経細胞が変化、ついには消えてしまう」という脊髄小脳変性症。現在の医学ではその原因はわかっておらず、治療法も無い。
 そうして亜也の過酷な闘病生活は始まった。

 木藤亜也さん(故人)の闘病中の日記と、母・潮香さんの手記に基づいた実話の映画化。
 映画評と銘打っている以上、最初に述べておくが、劇映画としては低予算作品ゆえの不自由さが見て取れる上、父親や兄弟の存在感が中途半端で脚本・編集にも不満が残る。
 ほかにもいくつか目につくアラがあり、いわゆる“出来”としては及第点だろう。

 しかし、大西麻恵の好演に裏打ちされた木藤亜也という人間の生きざまを目の当たりにした事実が、すべてを帳消しにする。
 映画としては不格好かもしれないが、そんな次元を超越して涙なしでは観ることのできない感動作。

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2005年2月 7日 (月曜日)

【映画評】L'amant ラマン

三人の男たちと一年間だけ愛人契約を結ぶ17歳の少女の一年間。

【満足度:★★☆】(鑑賞日:2005年2月6日)

 女子高生のチカコ(安藤希)は背中に天使の羽根のタトゥーを入れた。
 彼女はある洋館を訪れる。迎えたのは三人の男。三人は彼女をハナコと名付け、彼女は彼らをA(田口トモロヲ)、B(村上淳)、C(大杉漣)と呼ぶ。
 彼女は17歳になったのを