カテゴリー「*満足度:★★★★ 」の10件の記事

2008年3月14日 (金曜日)

【映画評】グミ・チョコレート・パイン

好きだった女の子の自殺に翻弄される大槻ケンヂ原作の地味に笑えるサブカル青春映画。

【満足度:★★★★】(鑑賞日:2008/01/12)

 会社をリストラされた大橋賢三(大森南朋)はしばらく帰っていなかった実家に戻った。そこで彼は自分宛に届いていた手紙の束の中から懐かしい名前を見つける。高校時代に好きだった山口美甘子(黒川芽衣)からだ。その手紙にはたった一行、「あなたのせいなのだから」と書かれていた。
 憤りを隠せない賢三は旧友のカワボン(マギー)と連絡を取るが、再会した彼から聞かされたのは予想だにしない事実だった。山口美甘子は死んだ、しかも自殺でと…。

 その後映画は高校時代の彼らと現代とを交互に描いていく。
 ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督、原作は大槻ケンヂ。

 ゆるい笑いをちりばめた“うずき”の青春映画だ。ぐさぐさ刺さってくるわけじゃないんだけれど、昔の傷口がうずくような、そんな痛み。

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2006年9月27日 (水曜日)

【映画評】ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟

新旧ウルトラマンの競演が大興奮のウルトラマンシリーズ誕生40周年記念作品。

【満足度:★★★★】(鑑賞日:2006年9月26日)

 さかのぼること20年前の月面、ウルトラマン(相馬絢也)、ウルトラマセブン(渡辺勝彦)、ウルトラマンジャック(『帰ってきたウルトラマン』、梶本明志)、ウルトラマンエース(矢部敬三)のウルトラ兄弟は、地球を狙うヤプールの怨念から産まれた究極超獣Uキラーザウルスと闘っていた。激しい死闘の末、ウルトラ兄弟は最後の力を振り絞ってUキラーザウルスを神戸沖の海底に封印する。
 それから20年を経て現代、CREW GUYSのヒビノ・ミライ隊員(五十嵐隼士)は、神戸の異変を予見して、神戸へと向かっていた。彼こそが今の地球を守る“ルーキー”、ウルトラマンメビウス(長谷川恵司)だ。
 実は神戸では、変身能力を失ったウルトラ兄弟がそれぞれ人間の姿のハヤタ(黒部進)、モロボシ・ダン(森次晃嗣)、郷秀樹(団次朗)、北斗星司(高峰圭二)として一見平和に暮らしていたのだが…。

 “ウルトラマンシリーズ誕生40周年記念作品”と銘打たれて公開されたウルトラマンメビウス劇場版。
 三十台後半で子供もいない筆者は、さすがに『ウルトラマンメビウス』のテレビシリーズは観ていない。というか、ウルトラマンシリーズ自体、テレビ版、劇場版問わず、もう二十年以上観ていなかった。
 そんな筆者がこの映画のために劇場に足を運んだのは、予告編で観た元祖昭和シリーズのオリジナルキャストの登場シーンに心動かされたにほかならない。
 結論から言えば、筆者と同じように子供の頃に“ウルトラマンごっこ”をして遊んだ経験があるような人なら、現在子供がいる、いないに拘わらず、とにかく観るべし。子供と一緒ならなお良し。
 現行のウルトラマンメビウスのことを知らなくても大丈夫。全世代共通のウルトラマンマインドですべて補える。
 記念作品との名に偽りなしの、大人も子供も楽しめるウルトラマン祭りと呼ぶにふさわしい力作です。

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2006年9月25日 (月曜日)

【映画評】バックダンサーズ!

ダンスに夢を託す若者たちを追いかけた無邪気な青春ダンスムービー。

【満足度:★★★★】(鑑賞日:2006年9月23日)

 時は2010年。とある空き地でダンスに励む若者たち。その若者たちの中で語りぐさとなっている伝説の女性ダンスグループがあった。その名も“バックダンサーズ”。この物語はその彼女らのサクセスストーリー。
 そして2002年、後にバックダンサーズのメンバーとなる女子高生のミウ(平山あや)とよしか(hiro)は、18歳未満入場おことわりのクラブでの夜遊び中に警察に補導され、高校を退学させられる。行き場を失った二人は、同じくクラブを閉め出されたジュリ(長谷部優)に誘われるまま、例の空き地、通称“ムーンダンスクラブ”で踊り始めるのだった…。

 監督はテレビ出身の永山耕三。『東京ラブストーリー』に代表される90年代トレンディードラマブームを支えた一人。本作では肝となる音楽プロデューサーも兼任。
 バックダンサーズの面々に若者に人気の平山あや、hiro、ソニン、サエコの女性アイドル四人。全編通して華麗なダンスを披露してくれる。

 ダンスシーンの迫力を除いて、内容ははっきりいって薄い。言っちゃなんだが、「これだからテレビ出身監督は」と評したいくらい軽薄。
 でも、でもね、でも憎めない、無邪気な快作なんだな、これが。

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2005年2月12日 (土曜日)

【映画評】1リットルの涙

脊髄小脳変性症という難病に襲われた少女の前向きな人生を綴った感動の実話。

【満足度:★★★★】(鑑賞日:2005年2月11日)

 中学生3年生の木藤亜也(大西麻恵)は通学途中にこけて顎にケガをした。
 それをきっかけに亜也に精密検査を受けさせる母・潮香(かとうかずこ)。
 主治医の山本医師(鳥居かほり)が潮香に告げた検査の結果は絶望的なものだった。
 亜也は「反射的に体のバランスをとり、素早いなめらかな運動に必要な小脳・脳幹・脊髄の神経細胞が変化、ついには消えてしまう」という脊髄小脳変性症。現在の医学ではその原因はわかっておらず、治療法も無い。
 そうして亜也の過酷な闘病生活は始まった。

 木藤亜也さん(故人)の闘病中の日記と、母・潮香さんの手記に基づいた実話の映画化。
 映画評と銘打っている以上、最初に述べておくが、劇映画としては低予算作品ゆえの不自由さが見て取れる上、父親や兄弟の存在感が中途半端で脚本・編集にも不満が残る。
 ほかにもいくつか目につくアラがあり、いわゆる“出来”としては及第点だろう。

 しかし、大西麻恵の好演に裏打ちされた木藤亜也という人間の生きざまを目の当たりにした事実が、すべてを帳消しにする。
 映画としては不格好かもしれないが、そんな次元を超越して涙なしでは観ることのできない感動作。

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2005年1月 7日 (金曜日)

【映画評】インストール

上戸彩がエロチャットにはまる女子高生を演じるポップな青春映画。

【満足度:★★★★】(鑑賞日:2005年1月6日)

 ある日、衝動的に平凡な毎日からドロップアウトする決意をした女子高生・野沢朝子(上戸彩)は、部屋中の家具、雑貨類、荷物一式を粗大ゴミとして処分する。それを偶然見かけた小学生・かずよし(神木隆之介)は、その粗大ゴミの中から故障して動かなくなったパソコンを貰って帰る。
 数日後、登校拒否の日々を満喫する朝子は、パソコンにOSをインストールしなおして復活させたかずよしと再会。かずよしは無気力な毎日を送る朝子に、人妻の風俗嬢になりきってエロチャットで男たちとHな会話をするバイトをしないかと誘うのだった…。

 『蹴りたい背中』で芥川賞を最年少で受賞した綿矢りさが17歳の時に書いたベストセラー小説を売れっ子アイドル女優・上戸彩主演で映画化。
 ということで、話題性優先で作られたお手軽低予算アイドル映画と決め込んで高を括っていたのが見事に裏切られた。見くびっていた反動で観終わったあと軽く動揺してしまった。

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2004年7月15日 (木曜日)

【映画評】ギャラクシー・クエスト

心温まる抱腹絶倒傑作SFパロディー巨編!

【満足度:★★★★】(初掲:2001年3月27日 映画徒然文集

 下手にあらすじなんか説明すると、食わず嫌いで避けちゃう人がいると思うのであえて書かない。
 それでもあえてひとことで説明するなら“『スター・トレック』のパロディー映画”ってことになる。…ほら、この一言ですでに7割の人(推定)は引いちゃったでしょ。

 待て待て。そんな概要とは裏腹に、本作はもっともっと懐が深い。『スター・トレック』に興味があろうがなかろうが、はたまた大っ嫌いだろうが、いっそのことそんなものまったく知らなかろうが関係ない。単純にエンターテイメント映画としてこうも完成度が高い傑作はそんじょそこらにはない。
 もっともらしく書くなら、劇中劇であるTVシリーズ『ギャラクシー・クエスト』という架空の作品世界と本格SFアクション映画とが無理なく融合したSFコメディー巨編であり、かつそれをとりまく人間模様をも、笑いあり涙ありのヒューマンドラマとして多面的に描ききった恐るべき怪作とでも言おうか。

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2004年7月 9日 (金曜日)

【映画評】ミッション・インポッシブル2

イーサン・ハントがド派手なアクション引っさげて帰って来た!

【満足度:★★★★】(初掲:2000年7月9日 映画徒然文集

 休暇をロッククライミングで過ごしていたスパイのイーサン・ハント(トム・クルーズ)に、休暇返上の次なるミッションが与えられた…。

 トム・クルーズ様&ジョン・ウー様、恐れ入りました。筆者久しぶりの諸手を挙げての大満足&お薦め作品です。
 内容について今さら改めて述べる必要もないのだが、イントロの導入ストーリー紹介も控えさせていただきます。
 ネタバレというほどでもないし、冒頭程度は紹介してもいいのだが、この作品はできるだけ素で楽しんでいただきたいとの配慮です。
 前評判も高かったが、まるっきりそれに負けてない。一応続編ではありますが、前作を知らなくても十二分に楽しめます。

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2004年7月 6日 (火曜日)

【映画評】ファイト・クラブ

『セブン』のデイビッド・フィンチャー監督がブラッド・ピットと再び組んだ新感覚ムービー。

【満足度:★★★★】(初掲:2000年1月5日 映画徒然文集

 『エイリアン3』、『セブン』、『ゲーム』とミュージック・ビデオ出身の監督らしいスタイリッシュな映像で観客を堪能させてきたデイビッド・フィンチャー監督による挑発的映像の世界。
 不眠症に悩まされていたヤング・エグゼクティブ男(エドワード・ノートン)は自由奔放に生きるタイラー・ダーデン(ブラッド・ピット)と出会い、本気で殴り合うことで自己啓発に目覚めていく。やがて同じような仲間が集まり自然発生的に“ファイト・クラブ”が組織されるが、カリスマ的リーダー・タイラーのやることはどんどんエスカレートしていき…。

 フィンチャー監督の集大成ともいえる作品に仕上がっている。
 「映画というメディアは21世紀にはこういう表現媒体となっていくのか」というのが第一印象。

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2004年7月 3日 (土曜日)

【映画評】交渉人

らつ腕交渉人同志が犯人と交渉人として対決する知的サスペンス。

【満足度:★★★★】(初掲:1999年7月30日 映画徒然文集

 シカゴ警察のらつ腕交渉人が相棒殺しの濡れ衣を晴らすためビルに篭城。その交渉相手としてほとんど面識のないもう一人のらつ腕交渉人を指名し、身内の中の真犯人を暴こうとする…。

 一応、真犯人を突き止めようとするサスペンス映画というジャンル。ゆえに、あまり詳しくは書けないのだが、正直言ってそういう意味では物足らない。この手のジャンルに見慣れていれば真犯人なんてだいたい予想がつく。
 天才交渉人同士の頭脳戦を期待してもいけない。意外とたいしたことはやらない。“IQ180の駆け引き”なんて宣伝用のキャッチコピーなだけ。
 あと、警察の突撃シーンなどを取り上げてアクション映画に分類するのは的外れもいいとこ。

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2004年7月 2日 (金曜日)

【映画評】キューティーハニー

愛の戦士キューティーハニーが、悪の秘密結社パンサークローに戦いを挑むアクション・コメディ。

【満足度:★★★★】

 胸沸き踊る痛快作!
 正直、この作品の企画を知ったときには、キューティーハニーを演じる佐藤江梨子のお色気だけに頼ったアイドル映画なんだろうと高をくくっていたのだが、『新世紀エヴァンゲリオン』で知られる庵野秀明監督はやはり只者ではなかった。
 随所にアニメテイストをちりばめ、よく知られている主題歌をそのまま持ってきた庵野監督の的を得た演出は、映画が始まってすぐに童心に帰らせてくれた。「アニメのキャラクターがそのまま飛び出してきたよう」とは、まさにこのことだ。

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