【映画評】バンテージ・ポイント
アメリカ大統領狙撃&爆弾テロの瞬間が8人の視点で繰り返されるサスペンス・アクション。
【満足度:★★★☆】(鑑賞日:2008/03/08)
全世界に向けて生中継されているテロ撲滅サミットで湧くスペイン・サラマンカのマヨール広場。
多くの群衆に見守られる中、アメリカ大統領アシュトン(ウィリアム・ハート)がスピーチの壇上に立った瞬間、何者かによって狙撃され、続いて会場で大爆発が起こる…。
アメリカ大統領狙撃&爆弾テロの瞬間が8人の視点で8回繰り返されると話題のサスペンス・アクション。
期待しすぎたかなあ。何度も巻き戻しながら同じ時間を繰り返す見せ方こそ凝っているが、それほど意外な事実が次から次へと出てくるわけでもなく、毎回毎回同じシチュエーションを繰り返される冗長さの方が気になった。
こと前半の数回はあえて繰り返す必要もなかったような気もする。
普通の映画なら展開の交通整理をして、シーンや登場人物の密度を上げるところを、あえて逆に分断させた結果、各シーンが薄っぺらくなった印象を受けるのだ。大きなテーマを小さな話の羅列で見せるオムニバス映画の個々のエピソードに物足りなさを感じることがあるのと似た感覚だ。
一応中盤で大統領自身の視点になって初めて「そうだったのか!」と思え、そこから犯人像がはっきりしてくると、普通の、けど上質のアクション映画として大いに盛り上がり、一気にラストまで駆け抜けた。
ただ、8人の視点を理詰めで練り上げた巧い脚本にしては、最後が偶然に頼った落としどころだったのが惜しい。
脚本家としてはそれまでの視点でその一端を見せることによって伏線を張ったつもりなんだろうが、“神の視点”たる観客の目からすれば釈然としない。
クライマックスの派手なカーチェイスなど見応え十分で、アクション映画として決して悪い出来じゃないのに、結局情報を小出しにされただけで「多視点だから面白かった」という印象があまり残らない上、最後の棚ぼたの決着で印象を悪くした、もったいない力作。
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【キャスト】デニス・クエイド/マシュー・フォックス/フォレスト・ウィッテカー/シガニー・ウィーバー/ウィリアム・ハート/アイェレット・ゾラー/エドガー・ラミレス/エドゥアルド・ノリエガ/サイード・タグマウイ
【監督】ピート・トラヴィス
【脚本】バリー・L・レヴィ
【製作】ニール・H・モリッツ
【製作総指揮】カラム・グリーン/タニア・ランダウ/リンウッド・スピンクス
【撮影監督】アミール・モクリ
【美術監督】ブリジット・ブロシュ
【編集】アチュアート・ベアードA.C.E.
【衣装】ルカ・モスカ
【音楽】アトリ・オルヴァルソン
【配給】ソニー・ピクチャーズ エンタテイメント
【原題】VANTAGE POINT
【字幕翻訳】松浦美奈
【公開年】2008年
【製作年】2008年
【製作国】アメリカ
【上映時間】1時間30分
【公式サイト】http://www.sonypictures.jp/movies/vantagepoint/
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2008年。アメリカ。VANTAGE POINT.
ピート・トラヴィス監督。
スペインのサラマンカでの、中東諸国とアメリカ合衆国との歴史的和解のセレモニーの最中に合衆国大統領が暗... [続きを読む]
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□作品オフィシャルサイト 「バンテージ・ポイント」□監督 ピート・トラヴィス □脚本 バリー・L・レヴィ □キャスト デニス・クエイド、マシュー・フォックス、フォレスト・ウィテカー、シガニー・ウィーバー、ウィリアム・ハート
■鑑賞日 3月9日(日)■劇場 109CINEMAS川崎■cyazの満足度 ★★★★(5★満点、☆は0.5)<感想> なるほど、こういう追い方もあるのか 今までも謎解きは色んな手法であったが、アシュトン米大統領(ウィリアム・ハート)が何者かに狙撃され、犯人を追うシークレットサー... [続きを読む]
受信: 2008年3月14日 (金曜日) 22:47
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昨日は14日、TOHOシネマズディだから、映画が1000円{/face_en/}で観られる日。
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しかし映画館で見させられる予告編、なんであんなに見たくさせられるのだろう。
「フィクサー」、「カンフー少女」、そして昨日始めてみた予告編で「やっべーっ!」{/ase/}ってなったのは4月5日公開の「クローバーフィールドHAKAISYA」{/ee_2/}
俺、ぜったいにこれ観に行くだろうな!
スペイン・サマランカでの演説中にア... [続きを読む]
受信: 2008年3月15日 (土曜日) 08:46
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☆予告編を何度も見ていたが、予告編では、この作品の傾向がいまいち分からなかった。
思ったのが、何人かの主人公の「視点・主観」で、大統領暗殺事件の真相が二転三転するストーリーのようだった。
「ああ『羅生門』かあ」とは思ったのだが、画面は派手なアクションが展開されていた。
公開されて、各種のネット映評を覗くと、かなり評価が高い。
私は楽しみにしていた。
# # # #
黒澤の『羅生門』(原作は芥川龍之介の『藪の中』)は、物語や思想、主張、議論といったものを突... [続きを読む]
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受信: 2008年4月 1日 (火曜日) 01:22
» ★「バンテージ・ポイント」 [ひらりん的映画ブログ]
今週の週末レイトショウは、デニス・クエイド主演のサスペンス。
昨日、「ザ・シューター/極大射程」をDVDで観たので、暗殺もののレンチャン。
このまま、暗殺特集に突入しちゃったりして・・・。
... [続きを読む]
受信: 2008年4月 1日 (火曜日) 02:55
» バンテージ・ポイント [I N T R O]
『『暴走パニック大激突』以来のグランド・ホテル形式の傑作!(で、いいのか?)』 / 以下の文章は、デニス・クエイド、マシュー・フォックス、フォレスト・ウィテカー、エドゥアルド・ノリエガ、エドガー・ラミレス、シガニー・ウィーバー、ウィリアム・ハートら出演、ピート・トラビス監督作品『バンテージ・ポイント』鑑賞後の、あるアクション/クライム・ムーヴィー・ファンの二人――仮に黒岩と大門と呼びます――の雑談の抜粋であります。...... [続きを読む]
受信: 2008年4月 8日 (火曜日) 12:49
» 『バンテージ・ポイント』 [映画批評ってどんなモンダイ!]
『バンテージ・ポイント』
様々な人物の視点から物語を展開させる本作。序盤、大統領が銃弾に倒れ、大爆発が起こる。多くの謎を残したまま、突然、時間はフラッシュバックとともに正午十二時へと逆戻りするのだ。そして今度は異なった人物の視点から事件が展開し、再びフラッシュバックとともに時間は正午へと逆戻り。このように時間を幾度となく逆戻りさせ、様々な人物の視点から描くことにより、観る者はこれから何が起こるか、今、何が起こっているかを知ることとなる。そこにサスペンスが生まれるのだ。
爆弾が爆発することは最初のテ... [続きを読む]
受信: 2008年4月10日 (木曜日) 21:40



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コメント
>あえて逆に分断させた結果、各シーンが薄っぺらくなった印象を受けるのだ。
なるほどです。確かに思わず感心するような感じがなかったですかね。ただ少しずつ解かれていく謎を見せていくことで、映画全体のスピード感はあった気がしていて、私なんかはそれに騙されてあまり深く考えてませんでした。後で考えると何か腑に落ちないところもあるのですが、力技で最後まで一気に見せるのもありかなって。
かみぃのレビュー、勉強になります。
投稿 ジョルジュ・トーニオ | 2008年3月13日 (木曜日) 09:55
すいません、呼び捨てになってます、かみぃさん・・・ごめんなさい、確認せずに送信してました・・・
投稿 ジョルジュ・トーニオ | 2008年3月13日 (木曜日) 09:57
>ジョルジュ・トーニオさん
こういう見せ方自体は面白い試みだと思うんですけど、自分の場合ちょっと回数が多すぎたかな、と。せいぜい3、4回も繰り返せば充分て感じてしまったんです。
そのことが気になってちょっと辛口になってしまいましたが、サスペンスアクション映画として充分面白かったと思ってますよ。
投稿 かみぃ | 2008年3月13日 (木曜日) 23:37