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2008年3月 5日 (水曜日)

【映画評】チーム・バチスタの栄光

竹内結子と阿部寛が連続する手術中の死の謎を追う医療サスペンス。

【満足度:★★★☆】(鑑賞日:2008/02/19)

 手術中の連続死は成功率相応の単純な失敗なのか、それとも故意の連続殺人なのか、という、医療現場を舞台とした推理サスペンス。

 殺人の可能性を疑われる現場が手術室内という題材に惹かれて観たが、あまりサスペンス的な緊張感のないゆるい作品だった。まあ、最近キャラができあがりすぎてマンネリ気味の竹内結子と阿部寛が主役という時点で予想できたことだが、この題材はもっと硬派な本格サスペンスとして楽しみたかった。

 推理する側にこの二人のキャスティングはあくが強すぎだろう。設定的には容疑者となるチーム・バチスタの面々もかなり個性的なのに、完全に埋もれてしまって推理する楽しみが薄れた。主役のすっとんきょうな振る舞いを笑うための映画じゃないと思うんだが。

 そういう致命的な難点を抱えてはいるが、手術室での人の死の瞬間を描いた緊張感はなかなかのもの。そこは竹内結子の芸達者ぶりが冴えていて、彼女の震え、恐怖がひしひしと伝わる。

 容疑者側、チーム・バチスタのリーダーを演じる吉川晃司の憂いを感じるたずまいもいい。阿部寛演じる破天荒な厚生労働省の役人の登場によって現実離れした滑稽さばかり強調された展開も、吉川の動じることのないリーダー然とした演技でなんとか踏みとどまり、地に足のついた作品となり得た。
 またこれには患者側である山口良一の不安の中にも希望を忘れず静かに夢を語る抑えた演技も多分に貢献していて、ポスターなどにはメインキャストに名前を連ねていないようだがその存在感は大きい。

 先に挙げたようにサスペンス映画としては不満もあるが、クライマックスには二転三転する真実に驚かされ、コメディ色の強い演出の中に、さりげなく医療問題をも取り込んだ意欲的な娯楽作として印象に残る佳作。

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【キャスト】竹内結子/阿部寛/吉川晃司/池内博之/玉山鉄二/井川遥/田口浩正/田中直樹/佐野史郎/上田耕一/ベンガル/山口良一/上月左知子/並樹史朗/野波麻帆/森下能幸/山中崇/小林聡/平泉成/野際陽子/國村隼
【監督】中村義洋 【製作】加藤嘉一/島谷能成/劔重徹/當麻佳成/細野義朗/林尚樹/松田英紀/溝口博史/後藤尚雄/仲尾雅至 【エグゼクティブプロデューサー】間瀬泰宏 【企画】市川南 【プロデューサー】佐倉寛二郎/山内章弘 【原作】海堂尊『チーム・バチスタの栄光』 【脚本】斉藤ひろし/蒔田光治 【音楽】佐藤直紀 【ラインプロデューサー】橋口一成 【キャスティング】空閑由美子 【撮影】佐々木原保志(JSC) 【照明】祷宮信(J.S.L) 【録音】小野寺修 【美術】部谷京子 【編集】阿部亙英 【装飾】小池直実 【スクリプター】柳沼由加里 【助監督】髙野敏幸 【制作担当】畑山佳津子 【主題歌】『You're my sunshine』EXILE [作詞]TAKAHIRO [作曲]原一博 【挿入曲】『レモンティー』 [作詞]柴山俊之 [作曲]鮎川誠 [音源制作]田中拓人
【製作】「チーム・バチスタの栄光」製作委員会(TBS/東宝/「このミス大賞」連合/MBS/CBC/RKB/HBC/S・D・P/朝日新聞社/TCエンタテイメント/クロスメディア) 【制作プロダクション】クロスメディア 【制作協力】東宝映像制作部 【配給】東宝
【公開年】2008年 【製作国】日本 【上映時間】1時間58分
【公式サイト】http://www.team-b.jp/

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